過去の恥ずかしい記録をまとめました。

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-過去ログは古い順に並んでいます-

2007年1月15日(月)

今日から開始・・・。


今日から始まる、デジタル日記・・・日記とは名ばかりで毎日書く自信が無い。いきなり弱気で申し訳ない。だって、書く時間がないもん。・・・おいおい初回から言い訳かぁ。先が思いやられる。
とりあえず日々仕事で感じたデジタルなコトを書いてみよう。もちろん回路図バンバン、専門用語バンバン出てくるので嫌いな方は飛ばそう。でも、すこしでもそんな世界にハマっている、あるいは興味のある諸兄姉はご覧ください。こんなアホなヤツが毎日こんなことやっています。

 今日は新しいPICが我が社にやってきた話・・・。

 我が社にもようやく新シリーズのPICを導入することになった。PIC16F877だ。
え~? 今頃・・・?だろうと思う。たしかに5~6年前からすでに供給されているやつだ。ところが、こっちはようやく16F877なんです。でもこれはしょうがない、会社というトコは利益を生まなければいけないのであって、趣味で工作はできない。使えるものは、とことん使って経費を下げて、ドンドン作って売りさばくというのが我が社の方針だ。

 新しいCPUへ移行すると、そのCPU向けの開発支援機も購入しなければだめで、かなりの先行投資が必要になる。さらにそれで開発をしたところで古い機種とそう変らないものができたら、どえらいことになる。なのでなかなか先に進めないのだ。大企業の開発スタッフが少しうらやましいな。

 いままではフラットタイプのPIC16C57というチップを使ってきた。これは古い。PICが出始めた頃のチップだ。開発支援機もそれ専用のもので、ICE から書き込み機まですべて揃っている。CPU自体は古いが数が出回っており、ものすごく安い値段で仕入れられる。1000個単位で仕入れるとフラットタイプでもタバコを買う値段の半分ぐらいまで下がる。(内緒ね・・・)そのうえ開発していたボードの規模もそのCPUで充分事足りるようなものばかりだったからだ。
 しかし、去年あたりから風向きが変わってきた。プログラムの容量が足りなくなってきたり、入出力ピンの少なさから、外付け回路が増えてきて、値段の安い16C57を使っている意味が無くなってきたのだ。

 そこで社長・・・「今年から16F877を導入する」 っと決断された。うれしい。やっと新しい世界に入れる。今年は面白くなりそうだ。・・・( ´艸`)ムププ






2007年1月19日(金)

準備はできたよ・・・


 新しいPICの開発支援機がやってきた。ICE である。当然CPUが代わったのでICE も新調される。うれしいなぁ。この辺が企業(小さいながらも・・・)の開発者の醍醐味かな。新しい機械をポンと買っていただけるなんて、ほんと幸せもんです。社長様・・・ありがとうございます。

 ICE はマイクロチップ社が供給している〝MPLAB-ICE 4000〟を予定していたが、納期が1ヶ月半ととんでもなく遅かった。怒った社長が交渉したが、国内にはひとつも無くアメリカから取り寄せになるとの返事でどうにもならかった。
 16C57の時はRICE16というICE を使用していたが、それを取り扱っているデーターダイナミクスという会社にバージョンアップしたRICE3000が有るということで急きょそちらを注文することになった。こちらは納期1週間以内だった。

 そのICE が今日届いたのだ。なんでも新品は気持ちイイね。
 早速、マニュアルを読んでみる。日本語で書かれており親切である。この手のものは大概が英文マニュアルなのでうんざりする。プリント基板のアートワークを行うCADの時はほとんど英語で、子供だましのようなペラペラの日本語マニュアルが付いていた時は大いに憤慨したことを思い出す。まともにCADが使えるようになるまで1ヶ月ほどかかったと思う。その後1年ほど経ってから、日本語マニュアルが送られてきたが、肝心な部分は書かれておらず、いまだに分からないで使っている部分がある。悲しいことです。





2007年1月25日(木)

まずはやってみるか・・・。


 RICE3000が届いてからPICの開発支援関係をそろえている。マイクロチップ社から無料配布されているMPLAB IDE をインストールして使ってみたが、慣れないので使いづらい。PICを使用したボードを作って、もう15年を迎えようとしているのに、MPLABを使ったことが無いなんて、PIC使いの風上にもおけないな。
 じゃあ、いままでどうやって開発してたか・・・。
 まず、エディッタは使い慣れているマイフェスだ。Z80で開発していた頃から使っているので自分の手足のように使える。いまさらMPLABのエディッタなんて使えるか・・・。です。そういえばMPLABの初期のころに、付属のエディッタを使用してみたことがあるが、日本語が使用できなかったので1秒でやめた。あははは。

 次にアセンブラ。さすがに、これはマイクロチップ社のを使用している。そしてICE は前バージョンのICE であるRICE16を。それ以外にもう一台別のパソコン、PC98ではロジアナが動いている。いまどきPC98です。まぁ、ロジアナ専用機になっていてそれ以外の用途はまったく無いけどね。

 ロジアナ以外の開発支援アプリケーションはすべて一台のWindowsマシンで立ち上げておき、エディッタでプログラムのコーディグ。ファイルをセーブしてアセンブラに画面を切り換えてアセンブル。そしてICE のアプリケーションに切り換えて、出来たHEXコードをロードして、それをICE のポッドへ転送してターゲットの基板(ボード)を走らせている。
 隣にあるロジアナの波形を見ながら、正しく動いているか検証しながら、バグが見つかれば再びエディッタの画面に戻り修整するという、作業の繰り返しをしている。
 ね。MPLAB使わなくても開発できるでしょ・・・。

 完成したプログラムは別のWindowsマシンに転送してそちらに繋がっているPIC START Plusで焼くというアンバイになっている。

 ところが16F877の場合はMPLABを使わなければアセンブラが起動してくれない。いままでのようにDOS窓のバッチファイルで起動させようとしたがうまくいかない。
 え~。使うのぉ~。いまさらぁ~。MPLABをぉ~。いやや。






2007年1月27日(金)

なんとかなるもんやね・・・。


 MPLABでアセンブラを起動させるには、どうもプロジェクトファイルを作らないとだめなようだ。マイフェスで作ったソースファイルをMPLABのエディッタで読み込んでとか、わけのわからない作業が増える上に、ソースファイルの格納フォルダにたくさんの作業ファイルができたりとか、プロジェクトファイルを作っている段階でソースファイルが新規ファイルに置き換えられて、もとのデータが根こそぎ削除されてしまったりとか、てんやわんやの大騒ぎ。バックアップを取っていたからよかったものの、大事なソースファイルを消すとは、なんちゅうヤツや!このMPLABめ・・・! もういや。ぜったい使わん。

 アセンブラさえ起動してくれたら、MPLABなんてPICSTART Plusを動かす時だけでええわい。

 自分の無知を棚に上げて、RICE3000のマニュアルを見るアホな私・・・。
 ありました。ありました。RICE3000からアセンブラを立ち上げる機能が・・・。
 よかったぁ~。

 ただ、この場合でもRICE3000上のエディッタが必要でマイフェスで作成したソースファイルがそこにもロードされている。でも、マイフェスの方がソースファイルを先に使用しているのでセマフォ機能が働きRICE3000側では変更できないのでとりあえず一安心。これでキーボードの〝F12〟を押すだけでアセンブラが起動してプログラムがアセンブルされる。やったぁ~~。MPLAB使わなくてすむぞぉ。がはははは。