お品書き…
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CINEMA 4D Liteやってます
- 2024.11.17 カメラを滑らかに走らせる ----------
- 2024.11.23 案件追加 AE トラブル対策案 ----------
- 2021.05.15 楽しい効果音づくり ----------
- 2020.5.16クソゲー後日談 ----------
- 2018.11.3 デジタルは5Vにあらず・入力編 ----------
はじめての PIC
2025年 1月24日(金)12.5℃(午前 11時10分)
2025年、明けましておめでとうございます……。
Kプロデューサーが出品するコミコンポスターのお手伝いで作っていた 3D背景も一段落しましたので、ずっと気になっていた案件を片づけることにしました。
そうです。年が明けて幾日も経つのに、いつまでも去年の記事を晒している場合ではないのです。
赤提灯……。
――あ、もう本題に入ってます。
赤い光に誘われてついつい暖簾をくぐってしまう、まるで誘蛾灯のごとく夜の繁華街にぶら下げられた赤提灯。なぜかそれを見るたびに心が躍りだすのはワタシだけなのでしょうか。
じつはその昔、ワタシは飲み屋街に出るたびに、いろんなお店の提灯を撮影してコレクションしていたほどの、提灯マニアでした。そのコレクションを保存していた 外付け HDが崩壊して一瞬ですべてが幻となって十数年。それを何とか 3Dで再現しようと思い立ったのが去年の暮でした。
うだうだここで文字を並べていても埒があきませんので、まずは作った提灯の数々です。
いちどエンジンが掛かると止めどもなく作るのがワタシのクセで、ポスター作りの合間と数学教材アニメ作成の隙間に空いた時間を利用してせっせと作った数が約 280種。
しかも……。
「提灯は夜光ってこそ提灯なのだ」ということで、点灯時のイメージも全種類作ってしまいました。
例えば最もオーソドックスな提灯といえば。
そう。言わずと知れた"居酒屋"さんの赤い提灯。
もちろん写真ではありません。3D画像です。ちゃんと提灯の中にガラスの電球を仕込んで正式に光らせています。
少しでもリアルに見せようと、提灯特有の無数の溝組みもしっかりと拵えています。
そして高級店などで見ることができる小屋根の付いたタイプも作成しました。
【お寿司屋さんの提灯】
白い提灯の点灯イメージもしっかり作っています。
屋根をかたどる木の質感もリアルに再現してあります。
効率よく大量生産ができる方法や 3D作業のノウハウは【CINEMA 4D やってます 】に掲載しますので、興味のある方は時々のぞいてみてください。
ちなみにこれらの提灯は、大手ストック会社様に出品するものですので、生成 AIを一切使用していません。ご利用の方はストック会社様のサイトをご覧ください。
そしてこれが使用例です。フォトショップの生成塗りつぶしで作成した背景に配置して馴染ませたのものです。
それにしても、年明け早々マニアックな記事から始まるとは、これぞデジタル降魔録らしいスタートとなりました。
もうすぐ 2月ですが、
今年もよろしくお願いします。 ( ̄ω ̄;) 遅っそ。
2024年 12月31日(火)14.5℃(午後 2時10分)
2024年のデジタル降魔録を振り返って
今年もラスト一日となりました。皆さんお正月の準備は整いましたでしょうか。ワタシは大掃除もずいぶん前に済ましまして、ゆったりと正月を迎えるべく、パソコンの前に座っております。
画像生成 AIは、これだけ込み入った写真のような絵を十数秒で出力します。もはや人間では不可能な世界です。
ジェミィさん ごめんなさい。 m(._.)m ペコリ
ていうか、たまにはパソコンから離れろと思われるかもしれませんが、こいつはワタシの生命維持装置となっていますので、離れると 5分と経たず脳活動が停止するのです
ちなみにその大掃除で受けたぎっくり腰も一週間ほどで完治して、もう痛みもほとんどありません。でも次やったら三回目ですから、しばらくはおとなしくなると思います。
さて、今年のデジタル降魔録を短い言葉で表してみましょう。
「……うーん」
としたら、やはり『AI』でしょうね。おおげさに人工知能と呼ばれていますが、これを超簡単に説明すると、膨大な学習結果からルールを学び新しい物を発見するプログラム……でどうでしょうか。
実際のところ『新しいものの発見』というあたりが、まだうやむやの雲の中ですね。『新しいもの』というのが曖昧過ぎて、それが本当に新しいものなのか、単に知らないから新しいのであって、世界規模で見たら果たしてどうなるのか。ちゃんと調べるには人間の脳では不可能なので、やっぱり AIを利用しなければ、となって堂々巡りが始まります。
そんな AIですが、2023年の夏から秋にかけて Adobeの画像生成 AIが登場。翌年の 1月ごろからワタシの仕事でも本格的に使い始めました。
画像生成 AIと呼ばれるものは、絵や写真を作ることに特化した AIのことで、プロンプトと呼ばれる文字の入力欄に描いてほしいものを文章で書き込んでスタートさせると、それに従った絵が描写されます。最初は眉唾物ではないかと疑っていたのですが、とんでもないクオリティの画像を数十秒で描写された日には、肝っ玉がぶっ飛びました。
例えば下の写真は『迷路のようになった街並みを遠望した景色』と命じて作らせた画像です。
【迷路みたい街並み】
とはいっても、まだまだアシスタント的な役割が妥当なようで、先ほどの絵も拡大してよく見てもらうとわかります。家々の形は屋根があってそれらしく見えますが、窓がてんで無茶苦茶です。窓のように見える物、といった感じに描かれていますので、この絵は使用できません。
そして最も大きな問題は、AIが生成したものに対する著作権がどこにあるのか、それがまだ解決していないことです。
先ほども書きましたが、ほんとうに『新しいもの』ではなく、たくさんの既存の部分を真似て『新しいもの』として出力されたものを、商業使用するのはとんでもなく高いリスクを背負うことになるからです。
補足ですが、Adobeの生成 AIは、Adobeストックでかき集めたフリーの素材や、著作権切れの素材から学習することでこの問題を解決しているらしいですが、いまだにグレーゾーンの中です。
AIは画像生成だけでなく、人間のようにおしゃべりに特化した 日本のStarley株式会社さんが作った『Cotomo(2024年 6月25日掲載)』や、文章でやり取りをしながら質問の受け答えができる OpenAI社のチャットGPT、グーグル社の Gemini、そして音声で会話しながら質問の受け答えができる Gemini LIVEなど数多くの AIが誕生して話題になっています。
中でも Geminiは、文章だけでなく求めたとおりの絵も描けますし(2024年10月24日掲載)、数学の図形問題だって、その図面を見せると、ちゃんと理解して正しい解答をくれます(2024年12月2日掲載)。
これで驚くのはまだはやいですよ。このあいだなんか Gemini LIVEの女性 AIに叱られたんですから。まったくもって機械に叱られたなんて、末代までの恥ですね。
その時の状況ですが、Gemini LIVEが、なんでも答えますとアピールするので、税務関係の質問をしてみました。すると、ただしい答えの部分的なところだけが返ったので、まあ、相手は AIだし、そんなものだろうと思っていましたら、Geminiは最後にこう付け加えてきました。
「私は税務アドバイザーではありませんから、今後このような質問はしないでください」
思わず……。
「あ。失礼しました。以後、気を付けます」
とスマホ相手に頭を下げて謝罪をしたワタシは、こっぱ恥ずかしい気分でアプリを閉じました。これが今年の中で一番印象深かった思い出です。
機械だからと舐めていたら叱られますので、お気を付けください。
とかぐだぐだ書き綴るデジタル降魔録に今年一年お付き合いくださいまして、ありがとうございました。
そして、2025年も楽しい年でありますようにお祈り申し上げます。
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