様々な物体を作る

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操作方法を探りつつ、かつ別件の仕事もしつつようやく舞台と登場人物がそろいました。

 子供の頃テレビで見た未来都市。今や クラッシック未来 となった景色を再現してみました。


舞台は世の安全と秩序を維持する Air Policeの隊員である PE2とその妹 PE3、そしてペットの PE4が住む、ロボットだけの街です。

 街の東西南北も決めてあります。最初の写真は北側から撮ったもので、こちらが南側から写したものです。


小さな町です。でもひときわ目立つのはショッピングモールと学校。そしてネオ・ザ・パレスと呼ばれるマンションです。

 Air Policeの隊員である PE2はクソ真面目な性格なのに、PE3は破天荒でおきゃんな女の子。エアロカーの運転も少々荒く、アニキの PE2はいつもヒヤヒヤさせられています。
 ペットのロボット犬 PE4は、この中でセンサー能力が秀でており遠くの事件を通報前に察知する高性能ですが、興味がすぐに別のところへ移ってしまうのが欠点。

 とまあ、ウダウダとくどい説明を読む前に、予告編を拵えましたのでそちらでどうぞ。


【Air Police予告編】

 画質が落ちますがユーチューブでもご覧いただけます。https://youtu.be/-EFyB4MIpYk

前半のスピード感の無いノロノロ運転はちょっち恥ですね。カメラの移動とオブジェクトの移動に四苦八苦しているのが見て取れます。スプラインに沿って動かす操作にも戸惑いが残っていて、シャトルの動きがフラフラしていますし、向きが定まっていないときがあります。
 後で解るのですが、スプラインに沿って動かす、という処理にも複雑な設定があったのです。それはまた後程……。


 製作したオブジェクトは 3D歴 1年未満の新米ペーペーが作っていますので、ごく一般的なツールしか使えません。プリミティブなオブジェクトである『球体』『円柱』『円錐』『立方体』そして『スプライン』を利用した【ジェネレーター】の【押し出し】のみでしたが、それではあまりに貧弱なので、新しく【デフォーマ】を使ってみました。


 街の中央に Air Policeの本部と住居があります。ガレージには隊員だけが乗れる特別仕様のシャトルポッドが格納されています。


シャトルポッドが見えているガレージは、『球体』に『立方体』を抜き型として利用。【ジェネレーター】の『ブール』でマスクします。
 右隣りに建つ住居は、『円錐』の頂点を低く下げて、半径を大きく広げた物を二つ作り、一方を上下逆さにして重ねてあります。




大規模店舗として作られたモールです。1階が駐機場となっていて、東側は明るい陽が射し込む全面ガラス張りの施設です。

 店舗へと続くスロープは、Ai(アドビ・イラストレーター)でキレイな曲線を描き、それをC4D Lへ取り込み、四角形と合わせてスイープさせて作りました。Aiファイルの取り込み方は、【2】複雑怪奇なマネージャ構成で書いております。

 4階までは、スプラインで陸上のトラックみたいな形を作って、押し出し機能を使って厚みをつけました。コーナーの丸みは。ただの四角形を描いておき。各角を『面取り』で丸めるときれいな曲線になります。それを積み重ねて完成。湾曲した屋上は、いったんスプラインで平面図を描き、押し出しで厚みを作ってから、下にさがる湾曲部分だけ、Z軸を調整して段差を作りました。『ソフト補完』をするときれいなカーブを描いてくれます。
 着色する前はこんな感じです。





たくさんのロボットが住むマンション、『ネオ・ザ・パレス』です。7階建てで必要あるのかどうか知りませんが給水塔もあります。


建物本体は『円柱』に【デフォーマ】の『テーパー』を、強度 -30%、湾曲 0%で掛けてバケツ状の形にしました。
 デフォーマを出したら、まず湾曲させたいオブジェクトの下の階層(子)にします。続けてデフォーマの『親に合わせる』ボタンを押してから、いろいろと調整をするとやりやすいです。それからデフォーマオブジェクトの位置座標や角度を変えても思わぬ好結果を得られるときがあります。

 各階の窓は『パイプ』を半切りにした上にデフォーマで下部を縮めてガラス窓をはめ込んだものを一つ作り、それをインスタンス化して大量に並べました。
 並べるときはその親ヌルを作り建物の中心に置き、すべての窓が建物の正面に出る位置まで移動させ、後は 360°を均等割りにして並べました。


マンションの屋根は『球体』に強度を 500%にしたデフォーマの『テーパー』を掛けて円盤状にしました。
 給水塔の手すりやハシゴもインスタンス化した円柱と丸い球で組み立ててあります。





西側にある学校です。5階建てで、見晴らしのいいガラス張りの校舎になっています。

今回は夜景も考えています。


まだまだ街灯が足りませんが、昼間から夜に移り変わるようにキーフレームは打ってあります。問題は作業するパソコンが耐えられるかどうかです。現時点ではまだストレスを感じませんが、これにストーリが載ると果たしてどうなるか心配です。




 本編を製作するにあたり、今回はストーリを『起・承・転・結』の 4ブロックに分けました。それでも『起』だけで、約 6分16秒です。これをまともにエンコードするとおそらく 12時間はかかると思います。
 修正なしで完成なんてありえませんが、修正のたびに12時間ではあまりに酷です。そこで細かくシーン分けをして、 非圧縮のQickTime データに落としました。それを AE 上に並べて編集しています。修正になったらそのシーンだけ再エンコードして、無駄な時間を削りました。もちろん SE BGM も AEで合わせています。
 意外と難しいのは 3D操作うんぬんよりも、字幕の表示時間とアニメーションの連携です。C4Dのタイムラインにマーカーラベルを張り付けて、そこにセリフを書き込んでおき、頭の中でそれを読み上げながらシーンを拵えていくという方法を取りました。

 2020.11.20現在で【起】と【承】までを合わせて前編としてアップしてあります。



ユーチューブでご覧になる方はこちらからをどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=SJrAHfnDGJ4

【自己批評】
 スプラインに沿って移動の処理にだいぶ慣れてきましたが、まだシャトルの向きが定まっていないときがあります。
 カメラのターゲットをシャトル内に置いて、それを追いかけるカメラの移動は意外といい効果を得られることが分かりました。
 雲は平面にテクスチャを貼った C4D内のオブジェクトですが、配置の仕方でまあまあ見れることが分かりました。
 キャラクタを別々に C4Dで作っておき、AE上で重ねて、カメラに近い方にブラーを掛けることで遠近感が出せることが分かりました。
 後半から、スプラインに沿っての処理に慣れてきたので、シャトルの動きが安定してきました。
 後半の雲は AEで作って、カメラの動きに合わせて移動させています。少し違和感が残りますが、ギリオーケーかなっと思っています。
 エンドロールは遊びですので、あまり深く突っ込まないでください。


【プロの批評】
 乗り物の動きは及第点だが影が薄い。そのためキャラが床からどの位置にあるかが分かりにくい。
 背景のトーンをもう少し落とさないとメリハリが付かない。
 これは映像ではなく、小説になっている。見ていて飽きる。


 どひゃあ。厳しいご意見ありがとうございます。
 影が薄いのは感じておりまして、上記の映像ではいくぶん濃くしてみましたが、ライティングと影がこんなに難しいとは思ってもいませんでした。このあたりのところはいつの日にかまとめます。そして後半の指針とさせていただきます。




【16】様々な物体を作る  やっと終わりました

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