複雑怪奇なマネージャ構成

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まずは C4D Lの作業画面に散らばるアイコン類です。カッコよく書けばグラフィック・ユーザー・インターフェースです。長いな……。


【C4d L 2024.4.0】

色付きの枠で囲ってあるパネルすべてが、マネージャと呼ばれるウインドウです。


[桃色枠] エディタビュー
[緑色枠] オブジェクトマネージャ(OM)
[青色枠] 属性マネージャ
[橙色枠] マテリアルマネージャ

マネージャごとにウインドウメニューが並んでいて、覚えきれないほどに複雑な構成になっています。

[桃色枠] エディタビュー

AEでいうところのコンポジションウインドウです。前回でも述べましたが、3D特有の 4面ビューにするのなら、ピンク枠のウインドウメニューの最も右端のアイコンがそれです。

 その左側 3つのアイコンはビューの向きを変えるアイコンです。いろいろ動かして慣れてください。
 ただしビューの方向を変えるのなら、ショートカットキーで動かしたほうがはるかに効率が上がります。実務ではショートカットキーを使いましょう。次回【混乱するショートカット】で説明します。

 またこのエディタビューも【ウインドウ】→【新規ビューパネル】でいくつでも出せますが、AEへ送ってレンダリングするのはどれか一つのビューです。そのあたりは【AEとの連携】をご覧ください。


[緑色枠] オブジェクトマネージャ(OM)

AEでいうところのプロジェクトウインドウとレイヤーパネルを混ぜたような感じです。親子関係にするなら階層にするだけなので、AEよりも楽ですし見通しがいいです。子が下層になり、階層から外せば親子関係のない別のオブジェクトとして扱われます。

 またレイヤーという言葉もここで目にすることがありますが、AEと違うものです。平面系のソフト、AEやイラストレーター(以降 Ai)ではオブジェクトの重なり具合をレイヤーと呼ばれる作業面に分けて、それを背面から前面へと重ねて立体感を表しますが、3Dソフトでは立体空間にオブジェクトを実際に置いて、それ見るための視点を移動させますので、重なりを作るレイヤーというものは存在しません。代わりに、別の意味でのレイヤーが出てきます。詳細は【【9】ヌルはヌルなのに。レイヤーはなぜ?】にて掲載します。

 それから C4D Lでもヌルが山ほど出てきます。AEと同じで映像には現れませんが重要な役割をするだけでなく、AEより多用するかもしれません。


[青色枠] 属性マネージャ

AEでいえばレイヤーパネルのトランスフォームパネル周辺とよく似ています。


[橙色枠] マテリアルマネージャ

製作したオブジェクトに色付けをしたり質感を作るマテリアルが並びます。その複雑さは 3DモードにしたAEにあるマテリアルオプションの比ではないです。

 すべての機能を使う必要はないので、初めは簡単なところから行きました。マテリアルエディタなんか、カラーチャンネルぐらいは解りますが、他のチャンネルは意味不明の魔法みたいです。どこをどうしたって反映されないものもありますし、とんでもなくサイケデリックな物体が登場したりします。

 それにしても各マネージャ内にはタブがいくつもありますね。使い方なんか解らないですが、中が細かく分かれています。
 初めのうちは二度と出せない設定パネルがあるかもしれませんので、重要なマネージャとその中の構造を簡単に記載しておきます。

 同じ写真ですがもう一度――。


[桃色枠] エディタビュー
[緑色枠] オブジェクトマネージャ(OM)
[青色枠] 属性マネージャ
[橙色枠] マテリアルマネージャ

[桃色枠] エディタビュー

ここでよく使うウインドウメニューは【カメラ】と【フィルタ】ぐらいです。
【カメラ】はカメラを使いだすとたまに開いてカメラの確認をするぐらいです。カメラを使うのはもっと先です。

【フィルタ】はエディタビュー内で補助的に描かれる絵などを出したり消したりできます。補助的な絵というのはレンダリングしても出てきませんが、作成中には必要なもので、カメラの絵なんかはその典型です。カメラがどっちを向くかが瞭然となります。

 これはAEにもあります。光りを当てるライトがどっちを向いているかなどが描かれています。それと同じでものです。またオブジェクトの邪魔になるようなときは消すこともできます。それが【フィルタ】です。ガイドやグリッドなども出したり消したりできます。

 ちなみにガイドは AEと同じ目的なのですが、出し方がまったく異なっていてすごく戸惑います。やってみてください。ガイドを出しても何も表示されないときは【フィルタ】内で【ガイド】のチェックが外れています。


[緑色枠] オブジェクトマネージャ(OM)

作成したオブジェクトをここで管理します。

 規模が大きくなると混乱しますので、オブジェクトは名前を付けるように心がけています。名前欄を Wクリックすると入力フィールドが開きますのでキーボードから好きな名前を入れます。一つ残念なのは C4D Lの R21ではバグがあるようで、全角文字が一つずつしか入らなくなるときがあります。何をきっかけにそうなるかは不明です。C4D Lを再起動すると直ってますが、気がつくと再びバグります。

 AEのように親子関係を作るなら階層にします。下層が子になり、動きが親に従います。
 OMの右側にある広い空間は、タグと呼ばれるものを張り付ける場所で、使用するマテリアルの小さいなアイコンなどもここに並びます。

 Aiで作ったパスを AEに取り込むことをよくやりますが、C4D Lでもできるとは知りませんでした。そんなときに使うのが、【オブジェクトマネージャ】のウインドウメニュー【ファイル】→【オブジェクトをマージする】です。ここからAiファイルを選んで、出てきたダイアログの【スプラインを一体化】にチェック入れて読み込むと、スプラインとして取り込まれます。

 スプラインというのは AEでいえばベジェ曲線みたいなもの、でよいのではないでしょか。厳密には違うと思いますが自由曲線です。つまりパスです。線。

 それより重要な注意が……。
 読み込めるAiファイルはバージョン 8という大昔のでないとダメみたいです。色々試しましたが、それ以外のバージョンでは完全無視をかまされ ます。Adobeさんバージョン 8を消さないでお願いします。


[青色枠] 属性マネージャ

ここはとても重要で、またややこしい部類のマネージャかもしれません。OMやエディタビューのオブジェクトをクリックすると、ここの内容がパラパラ替わりますし、OMのタグをクリックしてもここが大きく変わります。
 困るのはその変化が激しくて、最初のうちはとってもついていけません。お馴染みのモノもあるのですが、初めて見る項目や、めったに出てこないものもあり「いったいここはどこ? ワタシはだぁれ?」てなことになります。そんなときは慌てず属性マネージャの【モード】タブを押してください。その中の項目が臨機応変に切り替わっているだけです。大体は【オブジェクト】を選べば安心すると思います。
 ほかにもトラブったときのために【トラブルコレクション】というページを作りましたのでご覧ください。


 また、 オブジェクトの属性マネージャでよく使うのは【座標】ボタンですが、他にも【基本】【オブジェクト】はよく使用します。

 やがて気づくと思いますが、AEにあったアンカーポイントが出てきません。まだペーペーで詳しく述べることができませんが、どうもC4D Lではそれを『軸』と呼んでいてその軸のある位置が座標の X、Y、Zになっているようです。そしてその軸を動かすとオブジェクトも一緒に動いてしまって軸は常にオブジェクトの中心にある状態になります。

「うそっ!?」
 となった人がおられるでしょう。そうです、回転のときに困るのです。回転軸がオブジェクトの中心だととても困ったことが起きます。これに関しては【 回転は迷宮への路 】で詳しく報告します。ここではとてもじゃありませんが書き尽くせません。


[橙色枠] マテリアルマネージャ

このマネージャは難しくありませんので安心してください。難しいのは、ここでマテリアルアイコンをWクリックした先に出てくるマテリアルエディタです。ここはもう4次元世界とだけ表記しておきましょう。意味不明の異世界が広がっていました。


 次回。ワタシが崇拝するキーボードショートカットはどうなっているのか、まとめてあります。




【2】複雑怪奇なマネージャ構成   お疲れ様でした

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